2020.10.28

プロジェクトと残業時間 ~厚労省調査から~

プロジェクトと残業時間 ~厚労省調査から~

はじめに

ここ数年、「働き方改革」が着実に浸透する中で、IT業界でも各社の真摯な取組により、残業時間は着実に減少してきています。一般社団法人情報サービス産業協会(JISA)の「情報サービス産業基本統計調査」によれば、ITエンジニアの年間所定外労働時間は2013年の298時間から2018年には245時間と50時間以上も減少しました。

C013_9.png

一方、厚生労働省の「発注者・受注者で実現する働き方改革に関するプロジェクトマネージャの意識調査」(2019年)では、置かれている立場や担当しているプロジェクトにより状況は様々であることが分かります。

通常期・繁忙期1か月の平均的な残業時間

プロジェクトマネージャ

通常期1か月の残業時間の平均値は25.2時間(図1)、繁忙期1か月の残業時間の平均値は45.1時間でした。(図2

C013_1.png

平均値

1四分位点

中央値

3四分位点

25.2時間

15.0時間

20.0時間

30.0時間

【 図1. プロジェクトマネージャの通常期1か月の残業時間 】

C013_2.png

平均値

1四分位点

中央値

3四分位点

45.1時間

30.0時間

40.0時間

60.0時間

【 図2. プロジェクトマネージャの繁忙期1か月の残業時間 】

プロジェクトメンバー

通常期1か月の残業時間の平均値は20.6時間(図3)、繁忙期1か月の残業時間の平均値は38.2時間でした。(図4

C013_3.png

平均値

1四分位点

中央値

3四分位点

20.6時間

10.0時間

20.0時間

25.0時間

【図3. プロジェクトメンバーの通常期1か月の残業時間 】

C013_4.png

平均値

1四分位点

中央値

3四分位点

38.2時間

25.0時間

40.0時間

45.0時間

【 図4. プロジェクトメンバーの繁忙期1か月の残業時間 】

I004_3.png

繁忙期には、プロジェクトマネージャがカバーしているのかな。

発注者や顧客の業種との関係性

労働基準法で定められている月45時間の残業時間の上限は、繁忙期など特別な理由があれば、例外的に超えることが認められますが、残業時間が45時間以上の場合の発注者や顧客の業種別割合を示したグラフがあります。(図5

「社会インフラ(電気・ガス・水道)」「官公庁・自治体」向けプロジェクトは比較的残業45時間以上の割合が高く、一方で「医療・介護福祉」向けプロジェクトはあまり高くない傾向を示しています。

C013_5.png

【 図5. 業種別残業45時間以上の割合 】

===== 調 査 概 要 =====

発注者・受注者で実現する働き方改革に関するプロジェクトマネージャの意識調査
【調査期間】2019819日~201999
【調査対象】IT業界4団体会員企業のプロジェクトマネージャ
      情報サービス産業協会(JISA
      組込みシステム技術協会(JASA
      コンピュータソフトウェア協会(CSAJ
      日本システム・ユーザー協会(JUAS
【回答者数】715

調査の詳細は、厚生労働省の「IT業界の働き方・休み方推進」Webページで公開している「平成31年度事業報告書」 をご覧ください。

#SIer#働き方

この記事をシェアする
  • この記事はいかがでしたか?